在宅副業の確定申告を初めてやる人へ|e-Taxの入力手順をやさしく解説
「確定申告って難しそう…」と止まっている方へ。在宅副業の申告は、マイナンバーカードとスマホがあれば自宅で完結します。準備物から雑所得の入力、送信まで、初めてでも迷わない手順に分けて解説します。
📋 この記事でわかること
- 在宅副業で確定申告が必要になる人・不要な人の線引き
- e-Taxで申告するために事前にそろえる準備物
- 作成コーナーで雑所得を入力して送信するまでの5ステップ
- 初めての人がつまずきやすいポイントと回避のしかた
📌 在宅副業の確定申告がわかる図
スマホとマイナンバーカードで完結
副業収入は原則「雑所得」で入力
税額は画面が自動計算
令和7年分は2/16〜3/16
経費の領収書は手元に保管
所得税を送信すれば住民税の申告も原則不要
まず結論:在宅副業の確定申告はスマホとマイナンバーカードで完結する
在宅副業の確定申告は、税務署に行かなくても自宅のスマホで終わらせられます。国税庁のQ&Aでも「ご自宅から、スマホ又はパソコンとマイナンバーカードを利用して」作成・送信できると案内されていて、画面の案内に沿って金額を入れると税額が自動計算されるしくみです。手計算をする場面は、ほとんどありません。
在宅副業の収入は、多くの場合「雑所得(業務)」という区分に入ります。やることはシンプルです。1年間の収入を入力し、かかった経費を引き、控除を入れて送信する。最初の画面選びさえ越えれば、あとは思っていたよりずっと淡々と進みます。
申告が必要な人・しなくていい人の線引き
そもそも自分は申告が必要なのか。ここが最初の分かれ道です。会社員の方が給与以外に副業の所得があるケースと、扶養内で働いている方とでは判断が変わります。下の図で大まかな向き先を確認してみてください。
🤔 あなたは確定申告が必要?
「副業20万円以下なら申告不要」のよくある勘違い
よく耳にする「副業20万円以下なら申告しなくていい」は、半分だけ正しい表現です。この20万円ルールが当てはまるのは「所得税の確定申告」の話で、住民税には20万円の基準がありません。所得税の申告をしない場合でも、お住まいの市区町村への住民税の申告は別に必要になることがあります。
しかも、ここでいう20万円は「収入」ではなく「所得(収入−必要経費)」で見ます。収入が25万円でも経費が6万円かかっていれば所得は19万円、という計算です。この線引きを誤ると申告漏れにつながりやすいので、住民税側の扱いを別記事で確認しておくと安心です。住民税の正しい申告方法は「副業20万以下なら申告不要」の正しい考え方をまとめた記事でくわしく解説しています。
⚠️ 扶養の範囲内で働いている方は、20万円とは別に「103万・130万・150万」といった扶養の壁の判定も必要です。判定基準は在宅副業と扶養の壁を完全解説した記事で確認してください。
始める前にそろえる4つの準備物
入力を始めてから「あれがない」と止まるのが、いちばんもったいない。先に手元をそろえます。在宅副業で雑所得を申告する場合、最低限そろえたいのは次のものです。
- マイナンバーカード:e-Taxの送信に使う電子証明書として必要です
- マイナンバーカード読み取り対応のスマホ:作成と送信を1台で済ませられます
- 1年間の収入がわかる記録:報酬の支払明細や入金履歴
- 経費の領収書・レシート:通信費や備品など、副業のために使ったもの
STEP 0:マイナンバーカードとスマホの読み取り設定
e-Taxで送信する場合、自宅からの電子申告なら本人確認書類の写しの添付は不要になります。そのかわりマイナンバーカードでの本人確認が前提になるので、カードの暗証番号(利用者証明用の4桁など)を思い出しておきましょう。
📝 コツ:マイナンバーカードを持っていない場合は、税務署で発行されるID・パスワード方式でもe-Tax送信ができます。ただし事前に税務署での手続きが必要なので、カードを持っているなら、そのまま使うのがいちばん早いです。
📋 e-Tax申告で不安になりやすい点と進め方の流れ
必要か判定
準備物をそろえる
作成コーナーで入力
カードで送信
e-Taxの入力を5ステップでたどる
準備ができたら、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を開きます。公式の案内では、完成までのステップは「①申告準備 ②収入等入力 ③控除等入力 ④その他入力 ⑤送信」という流れ。ここからは、在宅副業(雑所得)の入力に絞って具体的に見ます。
STEP 1:作成コーナーにアクセスして申告内容を選ぶ
作成コーナーにアクセスし、「所得税」の申告を選びます。マイナンバーカード方式を選ぶと、スマホでカードを読み取って本人確認に進みます。最初に申告に必要な情報の入力案内が出るので、画面の指示どおりに進めれば大丈夫です。
STEP 2:「雑(業務・その他)」を選んで収入を入力
ここが在宅副業の申告でいちばん大事な分岐です。国税庁の入力案内では、「申告する所得の選択等」の画面で「雑(業務・その他)」にチェックを入れて「次へ」を押すと案内されています。続く「収入・所得の入力」画面で「雑所得(業務)・雑所得(その他)」を押し、「+雑所得を入力する」から1年間の収入金額を入力します。
📝 コツ:副業に係る所得は、公式でも「営利を目的とした継続的なもの」を業務に係る雑所得として説明しています。チャットレディやメールレディなどの在宅報酬は、基本的にこの「雑所得(業務)」で入力すると考えておくとスムーズです。
STEP 3:必要経費を差し引いて所得を確定する
雑所得の金額は、国税庁の定義で「総収入金額 − 必要経費 = 業務に係る雑所得」と決まっています。つまり、入ってきたお金そのものではなく、副業のために使った経費を引いた残りに税金がかかる、ということ。在宅副業なら、通信費や仕事に使う機材、関連する消耗品などが経費の候補です。
⚠️ 経費にできるのは「副業のために使った分」だけです。スマホ代を全額経費にしようとして、プライベート利用と区別できず、あとで按分し直す手間が増えた、というつまずきはよくあります。最初から事業使用の割合(按分)を決めておくと、入力で迷いません。
STEP 4:控除を入力して税額を自動計算
収入と経費を入れたら、生命保険料控除や社会保険料控除などの控除を入力します。会社員で年末調整が済んでいる方は、源泉徴収票の内容を入力していく形です。金額を入れていくと、納める税額や還付額が画面で自動計算されます。電卓を叩く必要はありません。
STEP 5:マイナンバーカードで送信して完了
内容を確認したら、最後にマイナンバーカードで電子署名をして送信します。送信が終われば、その年の申告は完了です。所得税の確定申告をe-Taxで送信すると、そのデータが市区町村へ連携されるため、原則として住民税の申告を別に出す必要はありません(所得税の申告をしない20万円以下のケースは別で、前述のとおり住民税の申告が必要なことがあります)。これがスマホ申告の地味に大きいメリットです。
編集部より
入力画面を一通りたどってみて、いちばん安心できるのは「金額を入れると税額が自動で出る」点でした。自分で税率を調べて計算する場面がないので、数字に苦手意識がある方でも、収入と経費の数字さえ用意できれば最後まで進めます。
つまずきやすいポイントと回避法
初めての年は、入力そのものより「どこに何を入れるか」で手が止まりがちです。実際に多い引っかかりどころを、回避のしかたとセットで整理します。
⚖️ e-Tax申告でラクな点・気をつける点
✅ ラクな点
- 税額が自動計算で計算ミスが起きない
- 自宅から送信でき本人確認書類の添付が不要
- 所得税を送信すれば住民税の申告も原則不要
⚠️ 気をつける点
- 所得区分の選択を間違えやすい
- 経費の領収書は提出不要でも保管が必要
- 提出期限を過ぎるとペナルティの対象
具体的な失敗として多いのが、所得区分の取り違えです。最初の選択で「雑(業務・その他)」ではなく別の区分を選んでしまい、入力欄が合わず最初からやり直しになった、という引っかかりがあります。STEP 2の選択画面で立ち止まって確認すれば防げます。
もう一つは期限の見落とし。令和7年分の所得税の申告受付は、国税庁の案内で令和8年2月16日から3月16日までです。e-Taxなら3月16日の24時まで送信できますが、ぎりぎりに始めてマイナンバーカードの暗証番号を忘れて止まる、という事故が起きやすい時期でもあります。準備は2月のうちに済ませておくと気持ちが楽です。
申告したあとに残しておく記録
送信して終わり、ではありません。申告後に手元へ残しておく記録があります。e-Taxでは経費の領収書を提出しませんが、それは「保管しなくていい」という意味ではありません。求めに応じて見せられるよう、領収書や明細は自分で保管しておく必要があります。
また、副業の規模が大きくなると保存義務のルールも変わります。国税庁の案内では、業務に係る雑所得で前々年分の収入金額が300万円を超える方は、請求書や領収書などの「現金預金取引等関係書類」の保存が必要とされています。今はその規模でなくても、来年以降のために、収入と経費の記録を年単位で残す習慣をつけておくと安心です。
📊 データで見る
令和7年分の所得税の申告受付期間は令和8年2月16日(月)〜3月16日(月)。e-Taxによる送信は3月16日の24時まで可能です。雑所得(業務)は「総収入金額−必要経費」で計算し、前々年分の収入が300万円を超える場合は取引関係書類の保存が必要です。
まとめ:手順どおりに進めれば初めてでも終わる
在宅副業の確定申告は、最初の所得区分の選択と準備物さえ押さえれば、スマホとマイナンバーカードで自宅で完結します。「雑(業務・その他)」を選び、収入から経費を引いて、控除を入れて送信する。この流れを順にたどれば、初めての年でも終わります。
申告の段取りが見えてきたら、次は来年の申告がもっと楽になるように、収入と経費の記録を整える番です。税金面の全体像をもう一段つかみたい方は、確定申告の基礎をまとめた記事もあわせて読んでみてください。
今年の申告を終えたら、来年に向けて報酬管理がしやすい在宅ワークを選ぶのも一つの手です
よくある質問
Q. 経費にできるものとできないものの線引きはどう考えればいい?
A. 副業のために直接使った支出が経費の対象です。在宅副業なら通信費や仕事用の機材、関連消耗品などが候補になります。プライベートと共用しているスマホ代などは、副業で使った割合分だけを「按分」して計上します。全額を経費にすると説明できず、後で計算し直す手間が増えるので、使用割合を先に決めておくのがコツです。判断に迷う支出はメモを残しておきましょう。
Q. マイナンバーカードを持っていなくてもe-Taxで申告できる?
A. できます。マイナンバーカードがない場合は、税務署で発行する「ID・パスワード方式」を使えばe-Taxで送信できます。ただしこの方式は事前に税務署での本人確認手続きが必要なので、申告期間ぎりぎりだと間に合わないことがあります。カードを持っているなら、そのままカード方式で進めるのが最短です。
Q. 副業の所得が20万円以下なら本当に何もしなくていい?
A. 所得税の確定申告は不要でも、住民税の申告は別に必要になる場合があります。20万円ルールは所得税だけの基準で、住民税には同じ基準がないためです。また20万円は「収入」ではなく「収入−経費」で判定します。所得税を申告しないなら、お住まいの市区町村への住民税の申告が必要かどうかを確認しておくと、申告漏れを防げます。
📋 広告についての開示
当サイトは、紹介するサービスの提供企業からアフィリエイト報酬を受け取る場合があります。ただし、記事内容やランキング順位に影響を与えることはありません。評価・比較は編集部が独自の基準で行っています。詳しくは運営者情報をご覧ください。



コメント